【最新版】不動産売却における税金対策は?税金の種類・計算方法・使える控除を解説

不動産売却

瀬戸 繁貴

筆者 瀬戸 繁貴

不動産キャリア7年

不動産売却における税金対策は?税金の種類・計算方法・使える控除を解説

不動産売却では、売却代金が手に入るだけでなく、いくつか税金の出費があります。
場合によっては、税金が大きな負担になることが不動産売却における注意点です。
そこで今回は、不動産売却における税金対策として、必要な税金の種類と計算方法、活用できる税金の控除を解説します。

不動産売却にかかる税金の種類

不動産売却にかかる税金の種類

不動産売却にかかる税金には、1種類だけでなく複数の種類があります。

種類①印紙税

不動産売却の流れのなかでも、不動産売却売買契約を結ぶタイミングで発生するのが、印紙税です。
印紙税は、税額どおりの収入印紙を購入し、書類に貼付し納める税金となります。
不動産売却における不動産売買契約書は、印紙税の対象となる課税文書です。
実際に納める印紙税の金額は、不動産売買契約書に記載された取引金額に左右されます。
不動産売却価格が高額である場合には、印紙税の金額も高くなることに注意しましょう。

種類②登録免許税

住宅ローンが残った不動産を売却するなら、抵当権抹消登記のために登録免許税がかかります。
住宅ローンを借りたタイミングで、金融機関は担保として不動産に抵当権を設定しますが、不動産売却時には住宅ローンを完済し抵当権を抹消する必要があります。
また、相続した不動産を売却する場合であれば、相続登記のために登録免許税が必要です。
相続した不動産は、名義を変更しなければ売却できませんので、売却前には必要な手続きを進めましょう。
さらに、所有者の現住所に変更があった場合には、住所変更登記が必要です。

種類③消費税

個人の売主と、個人の買主の間でおこなわれる不動産売買については、消費税を納める必要はありません。
しかし、個人と個人との売買であっても、仲介を担当する不動産会社へ支払う仲介手数料については、消費税の対象です。
消費税の課税条件として、国内で事業をおこなう事業者によるサービスや資産の提供が挙げられます。
不動産会社の仲介は、事業者によるサービスの提供に該当しますので、仲介手数料には消費税がかかります。

種類④譲渡所得税

不動産売買で利益を得た場合、所得税・住民税・復興特別所得税がかかります。
この3つの税金は、まとめて譲渡所得税とよばれ、給与所得とは別に確定申告で支払う必要があります。
ただし、住民税については、確定申告のタイミングで支払うのではなく、確定申告で不動産の譲渡所得が確定した後の1年間の金額が増えることがポイントです。
会社員であれば、給与から天引きされる住民税の金額が増え、天引きを利用しない場合には納付書に沿って納税します。
確定申告は、不動産を売却した翌年の3月頃におこなわれますので、具体的なスケジュールを把握したうえで書類などの準備を進めましょう。

不動産売却にかかる税金の計算方法

不動産売却にかかる税金の計算方法

不動産売却にかかる税金の種類を把握したら、実際にいくらの出費になるのか計算してみましょう。

印紙税の計算

印紙税の金額を計算するには、不動産売買契約書に記載された取引金額が必要です。
取引金額が500万を超え1,000万円以下の場合、5,000円が印紙税の金額となります。
1,000万円を超え5,000万円以下の売買であれば、印紙税は1万円です。
5,000万円を超え1億円以下の場合だと、3万円の印紙税がかかります。
不動産売買では、売主・買主がそれぞれ契約書を保持するために、2通作成することがあります。
原本を2通作成する場合には、2通とも印紙を貼ることに注意しましょう。

登録免許税の計算方法

住宅ローンを完済し抵当権抹消登記をおこなう場合、土地と建物それぞれに登録免許税がかかります。
実際に登録免許税を計算するには、不動産の数×1,000円で求めましょう。
土地が2つ・建物1つで登記されている不動産の場合には、トータルで3,000円が登録免許税の金額です。

譲渡所得税の計算方法

譲渡所得税の対象となるのは、不動産の売却価格ではなく、さまざまな経費を差し引いた利益である不動産売却益です。
そのため、譲渡所得税の計算は、ほかの税金より手間がかかります。
まず、譲渡所得税の課税対象となる譲渡所得を計算しますが、売却金額から、購入などにかかった費用・売却にかかった費用を差し引きます。
購入などにかかった費用は取得費とよばれ、不動産の購入代金・購入時の仲介手数料・購入時の税金などを計上可能です。
一方で、売却にかかった費用は譲渡費用とよばれ、仲介手数料・印紙税・建物の解体費用などが計上できます。
この経費の計算のなかでとくに注意したいのが、取得費に計上する不動産の購入金額です。
不動産のうち建物部分は、新築当時から時間が経つごとに劣化しその価値が減ります。
新築当時の金額をそのまま取得費として計上してしまうと、正しい建物の価値を計算できていないため、減価償却費の考え方が必要になります。
減価償却費とは、建物の構造や築年数ごとに失われる建物の価値を一定の計算式に当てはめて求めるものです。
不動産購入価格が5,000万円で、減価償却費が2,000万円の場合、取得費に計上できる不動産購入価格は3,000万円となります。

不動産売却で税金対策となる控除

不動産売却で税金対策となる控除

不動産売却では、さまざまな税金が負担になります。
税金対策となる控除がいくつかありますので、適用できるものがあるかチェックしてみましょう。

控除①マイホームの3,000万円特別控除

不動産売却にかかる譲渡所得税の対策として活用できるのが、マイホームの3,000万円特別控除です。
マイホームとして住んでいた不動産を売却する場合、住まなくなった日から3年となる年の年末までの売却など、一定の条件を満たす場合に適用されます。
3,000万円特別控除の条件のなかには、買主が親・子ども・配偶者など、深い関係にないことも含まれます。
この3,000万円特別控除が適用できれば、不動産の売却益から3,000万円が差し引かれ、残りの金額に対して譲渡所得税が課せられることがポイントです。

控除②相続空き家の3,000万円特別控除

自分が住んでいたマイホームだけでなく、相続で所有することになった空き家の売却でも、3,000万円の控除が適用されます。
相続空き家の3,000万円特別控除の適用条件となるのは、亡くなった被相続人が1人で暮らしていたことや相続から3年以内の売却などです。
相続後に処分に悩んでいる実家などを所有しているなら、早めに売却について考えることが節税のポイントとなります。

控除以外の節税方法

譲渡所得税は、不動産の所有年数によって異なる税率が設定されています。
所有期間が5年以下の短期譲渡所得より、所有期間が5年以上の長期譲渡所得のほうが節税につながるのはもちろんのこと、さらに長く所有したマイホームでは節税が可能です。
所有期間が10年を超えるマイホームを売却した場合、通常より低い税率が適用される軽減税率の特例が適用されます。
また、不動産売却で利益ではなく損益が発生した場合、赤字を給与所得などと損益通算できる特例があります。
給与所得から、不動産の売却損を1回で控除しきれなかった場合には、その年以降3年まで繰り返し控除可能です。
不動産売却で利益が発生しないなら、確定申告は不要ですが、この譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例を活用するには、確定申告の手続きが必要になります。

まとめ

不動産売却には、印紙税・登録免許税・譲渡所得税など複数の種類の税金がかかります。
譲渡所得税の計算については、取得費・譲渡費用を差し引いて利益を出すことと、不動産の購入金額から減価償却費を差し引くことがポイントです。
不動産売却で利用できる3,000万円控除や特例などをチェックして、ぜひ節税につなげてみてください。


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